「横浜ゾリステン」の演奏が心地よかった件について
みなとみらい小ホールで「横浜ゾリステン」という音楽集団のライブを聴いた。横浜ゾリステンは、横浜近郊、首都圏在住の音楽家により2009年に結成された常任指揮者をおかない室内オーケストラ。このイレギュラーな構成のオケがどんな演奏をするのかちょっと不安な気持ちを抱えつつ聴いたのですが、これがどうしてなかなかよかったです。
演目は、ベートーヴェンの有名曲ばかりで、なかでも交響曲第5番「運命」は秀逸の出来映え。というのは、ぜんぜん重くなくて、権威的でもなく、スピーディーなテンポで、気軽に聴ける感じが新鮮でよかったのです。
ベートーヴェンの交響曲というとフルトヴェングラーの指揮に代表されるような、威厳主義というか、緻密な計算の上に成り立ったカンペキ主義みたいなイメージが重くて疲れてしまうのがヤで、率先して聴くことはないのですが、それとは対極にあるようなライト感覚の演奏で、実に気持ちよく聴けました。
編成が三十数名と小ぶりなこともあるのでしょうが、そもそも、演奏自体や出される音が軽快でノリが気持ちいいわけで、オケ全体の響きに軽やかさがあるわけです。で、思い出したのが、ロジャー・ノリトンって指揮者。ノリトンについては、僕もこんな絶賛ブログ書いてますが、このオケはまさにこんな感じ。
そういえば、写真を見てもらえばわかるように、オケの楽器配置も、コントラバスが向かって左に来て、第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に振り分けてあり、ノリトンっぽい。というより、ベートーヴェンが生きていた時代のオケの古典的な楽器配置に忠実と言った方がいいのかな。まあ、本来のあるべき姿というのでしょうか。この形態で「田園」やチャイコフスキーなんかを聴いてみたいものです。来春にも演奏会を実施するそうなので、ぜひ聴きに行きたいですね。
そうえいば、オケの名前にあるゾリステンは、ソリストの複数形というだけあり、ソリストが集まったオケというコンセプト通り、全員が女性はドレス、男性はホワイトタイで決めていました。つまり全員がソリストってことをドレスコードで表現していたわけですね。凝ってますね。
最後に1つ。ホールに苦言を… みなとみら小ホールのあの椅子は何じゃ! 腰掛けた瞬間に「あーこれは30分でケツが痛くなるな」と思ったら案の定そのとおりになった。古いホールならともかく90年代に作られた近代ホールにしては椅子がお粗末すぎる。座り心地というか、腰掛けたときの安定感や包み込み感にコストを掛けていないことが見え見えなんだよね。見てくれだけ良くしても、あんな椅子じゃあ、結局、お里が知れるってもの。どんなに響きが良くても、シャンデリアが豪華でも、30分も座ってケツが痛くなるようなホールでは、送り手の自己満足だけで、ユーザー無視の文化的芸術的後進ホールっていえないか?





















最近のコメント